2016年11月04日

1.内部統制報告書に関する QandA(前半)

1 内部統制報告書とはどのようなものですか?
 金融商品取引法24条の4の4は、「当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制について、内閣府令で定めるところにより評価した報告書」と定義しています。
 (※法律で決まっているのこのような概要のみで、あとは内閣府令に委任されています。その内容は2007年以降準じ明らかになっていきました。下記記事参照。「2007年1月31日に開かれた金融庁の企業会計審議会内部統制部会で、『報告書の記載事項や形式は金取法の内閣府令に盛り込む」ことが示された』こと、およびその案が2007年3月末ににも公表されること」が報道された記事。出典:itpro.nikkeibp.co.jp
 現在は、もちろん内閣府令が公表されています。
 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令通称、内部統制内閣府令は、こちらから閲覧できます。

1−2 内部統制報告書の、ひな型はありますか?
 上記の内部統制内閣府令(内部統制についての内閣府令財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令)において、ひな型(第1号様式/第2号様式)が公開されています。詳しくは、こちらで閲覧可能です

2 内部統制報告書は、どのくらいの間隔で、誰に提出するのですか?
 事業年度ごとに、内閣総理大臣に提出しなければなりません。

3 内部統制報告書を作らなければならないのは、どのような会社ですか?
 第二十四条第一項の規定による有価証券報告書を提出しなければならない会社(第二十三条の三第四項の規定により当該有価証券報告書を提出した会社を含む。)のうち、
 「第二十四条第一項第一号に掲げる有価証券の発行者である会社」および「その他の政令で定めるもの」です。

4 そのような会社以外の会社も内部統制報告書を作ることができますか?
 「第二十四条第一項の規定による有価証券報告書を提出しなければならない会社であつて、前項の規定により内部統制報告書を有価証券報告書と併せて提出しなければならない会社以外の会社(政令で定めるものを除く。)」は任意に義務はありませんが、任意に提出することが出来ます(金融商品取引法24条の4の4 第2項)。(金融商品取引法24条についてはこちら参照。)

5 内部統制報告書には何か添付しなければならないものがありますか?
 「第一項に規定する内閣府令で定める体制に関する事項を記載した書類その他の書類で公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして内閣府令で定めるもの」を提出しなければなりません。詳しくは内閣府令で決まることになります(金融商品取引法24条の4の4 第4項)。

6 内部統制報告書に関して賠償責任は発生することがありますか?
 「重要な事項について虚偽の記載があ」った場合、「記載すべき重要な事項若しくは誤解を生じさせないために必要な重要な事実の記載が欠けている場合」には、金融商品取引法22条の有価証券取引法の虚偽記載のときの賠償責任の条文が準用されます。(金融商品取引法24条の4の6)
。その結果、虚偽であった場合等では「当該内部統制報告書(その訂正報告書を含む。)の提出者が発行者である有価証券を取得した者」に対する賠償義務が生じることに留意が必要です。
Q7以降へ続く。
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2008年05月19日

2.内部統制報告書に関する QandA(後半)

 Q1-Q6(前半)をご覧になる場合は、こちらをクリック
7 公認会計士による監査証明の制度はどうなっていますか?
 改正前証券取引法193条の2は「証券取引所に上場されている有価証券の発行会社会社その他の者で政令で定めるもの」につき、その者と特別の利害関係のない公認会計士による監査証明の制度を求めていました。改正後の金融商品取引法193条の2は、第2項で、内部統制報告書についてもこの規律にかからしめています。この監査証明の基準および手続については詳細は内閣府令で定められます(第4項)。(当サイト内参照条文
 内閣府令(参照)では、内部統制監査報告書の記載事項が掲げられています。
 そこでは、(1)内部統制監査の対象、(2)実施した内部統制監査の概要、(3)内部統制報告書が、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、すべての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見、(4)追記情報、の四つを書くべき事が定められました。

8 日本版SOX法の施行日はどうなっていますか?
 一般には2008年3月決算期からの施行となるといわれています。

9 内部統制報告書や日本版SOX法関係の書物を教えてください
 2008年4月に出た『内部統制報告バイブル―経営者と実務家のための内部統制ガイダンス』と、2008年3月に出た『内部統制報告制度の実務』を、ぜひご参照ください。
---概説書---
 2006年の本ですが『日本版SOX法入門 -金融商品取引法における内部統制』が、お勧め本でした。2006年7月になってから『これから取り組む企業のための日本版SOX法と内部統制』という、より実務的な本が出ました。これについては、当サイト内4.新刊書の紹介で紹介しております。

10 日本版SOX法について手短に紹介したサイトはないですか?
 @ITというサイトに、情報マネジメント用語事典というのがあります。次のページをご参照ください。http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/jsox.html
 なお、そもそもSOX法のSOXとは、アメリカ人のサーベリーさんとオクスリーさんのことらしいです。詳しくは、wikipediaの「SOX法」を参照ください。

11 金融商品取引法の全体的な解説本はないですか?
 2006年7月に出た『解説 金融商品取引法』(弘文堂)をお薦めします。なお著者の大崎貞和氏は野村資本市場研究所 研究主幹です。あとこの分野に詳しい石塚洋之弁護士の著書『金融商品取引法Q&A100』も実務化向けの本として信頼できます。
 より簡易なものとしては、同じく2006年7月に出た『図解でわかる金融商品取引法』(日本実業出版社)があります。
 より詳しいものとしては、『詳解金融商品取引法』があります。

12 金融商品取引法の条文(関係するもの)を見たいのですが。
(1)法律=金融商品取引法について
 このサイト内では、金融商品取引法の関係する条文のうち金融商品取引法1条から24条の4の6まで,および193条の2を掲載しております。右サイドバーの目次からぜひご利用ください。書籍媒体としては、商事法務からは『改正証券取引法・金融商品取引法全条文』という本が出ています。そちらも、ぜひご活用ください。
(2)内閣府令について
 このサイトでは、内部統制報告書に直接するものとして、財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令の案をテキストデータ化したものを作成しております。ぜひご利用ください。
(3)金融庁発表の内部統制報告制度に関するQ&Aなどについて
 こちらのページでは「内部統制府令ガイドライン」や「内部統制報告制度に関するQ&A」などへたどり着ける、リンク集を作成しております。

          

14 金融庁の基準案とは何ですか?。
--正式公表前のもの--
実施基準公開前(2006/11/05)の新聞記事
 日本経済新聞2006年11月5日付けによると監査のガイドラインがまもなく公表されるそうです。「金融庁は2008年度決算から上場企業に義務づける内部統制制度について、監査のガイドラインをまとめた。取締役会の承認を経ない重要取引など手続きが不備な場合、純利益が5%以上変動する恐れがあれば企業に公表を義務づける。
(続きは下記リンクへ)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061105AT2C0300A04112006.html

実施基準公開後の(2006/11/06)の新聞記事
  金融庁は11月6日、企業会計審議会の内部統制部会を開き、日本版SOX法(金融商品取引法の一部)の実施基準案を公開した。ITについてはCOBITなど一般的なフレームを踏襲した内容がメーン。ITに関しては数値を記載して厳格な対応を求めることはせず、企業の主体性に任せる考えだ。  実施基準案は「内部統制の基本的枠組み」「財務報告に係る内部統制の評価および報告」「財務報告に係る内部統制の監査」の3文書からなる。内部統制部会で審議し、パブリックコメントにかける方針。正式決定は来年1月にずれ込む可能性がある。
(続きは下記リンクへ)
http://www.atmarkit.co.jp/news/200611/06/jsox.html

実施基準公開後の(2006/11/07)の新聞記事
 金融庁の企業会計審議会(長官の諮問機関)は6日に会合を開き、上場企業に2008年度決算から義務づける内部統制ルールのガイドライン案を提示した。企業経営者が社内の管理体制を評価する対象は連結売上高の3分の2を目安にする。
(続きは下記リンクへ)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20061107AT2C0602D06112006.html

内部統制.jpにまとめられた記事
 「日本版SOX法「実施基準案」がついに登場、IT統制に関して例示」金融庁企業会計審議会内部統制部会は11月6日、第14回の部会を開催。「日本版SOX法」が求める内部統制整備の指針(ガイドライン)である「実施基準」草案(以下、実施基準案)の内容が、ようやく明らかになった。
(続きは下記リンクへ)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061106/252699/

15 金融庁のサイトに、正式公表された基準案は載っていますか?。
 金融庁のオフィシャルサイトには、以下のようなページがあります。
http://www.fsa.go.jp/news/18/singi/20061121-2.html この頁から、財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(公開草案)(PDF:606K)の入手が可能です。
平成18年11月21日
企業会計審議会内部統制部会の公開草案の公表について
(抜粋)今般、当部会の下に置かれた作業部会(略)が作成した実施基準案を基に審議を行い、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(公開草案)」を取りまとめ公表し、広く意見を求めることといたしました。
 本公開草案についてご意見がありましたら、平成18年12月20日(水)17:00(必着)までに(略)下記にお寄せください。

 ※当サイトでは、実施基準案を受けた各メディアの議論を2006年11月以来定期的に収集しております。現在は、おおくの有識者の実施基準案についての意見、その他内部統制についての論評が載っております。ぜひご覧下さい。また、定期的にチェックしていただくと便利です。
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ラベル:内部統制
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2008年05月01日

3.大手企業の内部統制ソリューション/ミニリンク集

このたび、以下の6コンテンツをすべて閲覧できるサイト、"内部統制アーカイブス"が完成しました。
『内部統制アーカイブス since2008』

◇主な大手企業の内部統制ソリューション
 (1)NEC「内部統制強化ソリューション
 (2)サン・マイクロシステムズ「サンの内部統制ソリューション
 (3)ISID「内部統制ソリューション
 (4)日立システム「内部統制支援 情報セキュリティソリューション Digital Guardian
 (5)ORACLE「内部統制ソリューション
 (6)MDIS「三菱内部統制ソリューション

◇連載:IT担当者のための内部統制ガイド
 ・1.“攻めのSOX法対応”を実現するためには?
 ・2.内部統制対策にITはどんな役割を果たせるのか?
 ・3.内部統制でやるべきことと、いまできること

◇内部統制.jp
 ・トップ
 ・第6回 金融商品取引法における内部統制の実体(法務から理解する内部統制)
 ・最終回 日本版SOX法順守に向けたシステム全体の体系を考える(すぐ使える経営改革手法 <内部統制>)

◇連載:IT担当者のための内部統制ガイド
 ・1.“攻めのSOX法対応”を実現するためには?
 ・2.内部統制対策にITはどんな役割を果たせるのか?
 ・3.内部統制でやるべきことと、いまできること

◇情報マネジメント用語辞典
 ・日本版SOX法
 ・サーベンス・オクスリー法
 ・ 内部統制

◇(ブログ)ビジネス法務の部屋
内部統制と真実性の原則(1)
「通行手形」としての日本版SOX法の意義
内部統制実施基準公表は12月!?

◇NIKKEI NET 連載企画:Biz-Plus
第一回(「 内部統制とは"うがい"である」)
第二回(「内部統制のフレームワーク 〜"うがい"と"歯磨き"の違い〜」)
第三回(「内部統制の構成要素 〜"うがい"に必要なもの〜」)
第四回(「「6つの構成要素 〜子供に"うがい"をさせるには〜」)
第五回(「見える内部統制と見えない内部統制」)
第六回(「どこまでやればいいのか 〜SOX法と2000年問題の類似性〜」)
第七回(「ITと内部統制の関係 〜『IT』統制とは何か〜」)
第八回(「内部統制監査 〜『監査』とは何か〜」)
第九回(「対応業務の全体像 〜やるべきことは何なのか〜」)
第十回(「統制目標とは 〜目標なくしてゴールなし〜」)
ラベル:内部統制
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2006年07月03日

4.新刊書の紹介

▼おすすめ
※〔2006年7月に新しく〕『これから取り組む企業のための日本版SOX法と内部統制』という本が出ました。著者は川上暁生氏(SFJソリューションズ株式会社常務取締役)です。この分野の本としては強くお薦めします。なおこの本に関しましては@同氏のブログ「情報システム部門コンサルタントのブログ」、およびASFJソリューションズの関連サイト、とくにBその中のWEBオンラインセミナー(こちら)などもご参考にされるとよいかと思います。
目次は
第1章 これだけは知っておきたい日本版SOX法
第2章 中小企業にとっての内部統制
第3章 内部統制の基本的枠組み 4つの目的と6つの基本的要素
第4章 内部統制報告書&内部統制監査報告書のつくり方
第5章 内部統制の限界
第6章 内部統制の導入手順
などです。

▼2007年 最重要書籍〜内部統制の実務家にとってとにかく今後必須の本といえるでしょう。
・八田 進二,町田 祥弘『内部統制基準を考える―逐条解説
(金融庁企業会計審議会内部統制部会部会長である八田進二氏と同部会専門委員・町田祥弘氏が、内部統制基準とその実施基準をもとに内部統制報告制度の考え方について詳細に解説! )同文舘出版
書籍一覧の続きを見る
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